以前「ただの発売前バージョンでわざわざ手に入れる意味はない」と紹介したコレ。
実はそれだけで片づける事が出来ないシロモノと分かったので報告。
古くは「ゼビウス」や「ドルアーガ」シリーズを手がけた名クリエーター遠藤雅伸氏。
(ファミコンでは「ウィザードリィ」の移植や「ファミリーサーキット」、「ケルナグール」などが有名)
「Zガンダムホットスクランブル」の制作は
その遠藤氏率いるGAME
STUDIOが手がけている。
リアルタイム世代なら結構記憶に残っていると思うのだが
発売当時、「ゼビウス」「ドルアーガ」等で神格化されていた遠藤氏を大々的にフィーチャーしたプロモーションが展開され、広告やテレビCMが流れまくっていた。
しかし、肝心のゲームはというと
大味な3Dタイプのシューティング+「テグザー」もどきの横スクロールアクション
といった内容で、遠藤作品らしからぬ、やや希薄なゲーム性に
「遠藤作品だから」という理由で買った大半のユーザーからは失笑をかったという。
じつはこの「Zガンダムホットスクランブル」、世に出るまで紆余曲折があり、
バンダイから制作を依頼されて納品した作品を
小学生で組織されたテストプレイチームに酷評され
(↑クレーム付かなかったのはオープニングだけだったとか・・・)
一から作り直した結果「商品」として世に出たのが
「Zガンダムホットスクランブル」←遠藤氏の言葉を借りると「商品Z」
ということらしい。
もともとは「商品Z」にあった「テグザー」もどきの横スクロールアクション画面は無く、
3D空間をレーダーを頼りに索敵・破壊するという、
遠藤氏曰く“Zガンダムのキャラクタを使って真面目に3Dした「スターラスター」”といった感じの少々マニアックな性質のものであったらしい。←同じく「作品Z」
そうして、遠藤氏がどうしても「作品Z」の方も世に出したいと画策の末に(←ディスクカード用にプログラムしたものまで用意したということだ)ようやく実現したのが
プレゼント用・限定バージョンとしてたった1000本プレスされたゴールドカセット「ファイナルバージョン」。つまり世に出た数少ない「作品Z」なのである。
ちなみに、当時の「ファイナルバージョン」プレゼントキャンペーン広告には
“遠藤氏のコダワリによりもう一つの作品を作らざるを得なくなった。それが「ファイナルバージョン」だ”といったくだりがあったようだが、もちろん先に制作された方が「ファイナルバージョン」である。
バンダイの「売れるお子さま向け商品」を生み出すための、したたかなマーケッティング戦略がうかがいしれる非常に興味深い(そしてちょっと悲しい)エピソードだ。結果として「Zガンダムホットスクランブル」(=「商品Z」)は40万本ほど売れたらしい。
遠藤御大との雑談でも話題に上がったので記事を見てね。>>巨匠と話したよ
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